粟谷能の会
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 能は歌舞二曲で構成されていますが、私はこの2つの要素の割合は、謡(歌)7、8割、舞2、3割ぐらいになり、謡をいかに上手に謡えるかが、能のよし悪しを決めるといっても過言ではないと思っています。
 素謡会は、この能の謡の部分を切り取り、聞いていただくものです。シテ方だけが集まり、動きを排し、座ったままで、シテ(ツレ)、ワキなどの役どころを分担して謡います。お能の舞台ではともすると、お囃子や舞、動き、装束などに気を取られ、聞き逃してしまう謡いの美しさや妙味を、じっくり味わっていただくにはよい場になっているのではないでしょうか。
 しかし、謡だけで物語を目の前に浮き立たせ、能の世界を表現するのは至難の技で、それぞれの役者の技量や表現力が問われるところです。素謡は素人の方もよくなさり、上手な方が大勢いらっしゃいます。私としては、そういう方々をうんと唸らせる謡となるよう、研鑚していきたいと思っています。
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