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《まほろば唐松能公演》
日時:8月28日(日)13時開演
場所:秋田県大仙市協和境字唐松岳地内 中世の館 「まほろば唐松能楽殿」
演目:能『花月』粟谷能夫 狂言『痩松』石田幸雄 能『枕慈童』粟谷明生 ほか、仕舞
料金(全席指定):S席8,000円 A席7,000円 (当日券は500円増し)
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<br>配役はこちら:
http://awaya-noh.com/modules/piCal/index.php?smode=Daily&action=View&event_id=0000000079&caldate=2011-7-29
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<br>ちらしはこちら:
http://www.city.daisen.akita.jp/site/gyousei/org_info/kyouiku/syougai/shougai/event/kyow/kyowa_nou.pdf
チケットお申し込み先
TEL:018-892-3820 大仙市協和市民センター「和ピア」 
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《福生能》
日時:9月4日(日)15時開演
場所:福生市民会館
演目:能『羽衣』粟谷能夫 狂言『附子』野村萬斎 ほか、仕舞
料金(全席指定):3,500円
<br>
<br>配役やあらすじなどはこちら:
http://awaya-noh.com/modules/piCal/index.php?action=View&event_id=0000000080
チケットお申し込み先
TEL:042−552-1711 福生市民会館 
TEL:0570−02−9999 チケットぴあ(Pコード:412−868)
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今号は、『花月』『枕慈童』『羽衣』をご紹介します。

『花月』
あらすじ:
七歳の頃に行方不明になった少年花月を、出家し旅僧となった父親が探すうちに、清水寺にて再会。共に仏道修行の旅に出る。

ひとこと:
父と生き別れた少年花月が主人公です。しかし、親を乞い焦がれる気持ちや、逆に父が子を思い嘆くといったことには主眼を置かれず、曲調としてはあまり悲劇性を表に出してはいません。
花月は七歳の頃に天狗にさらわれ以降、諸国を旅するうちに、小唄を唄ったり弓を射て見せたりする、芸人になっています。
このお能の舞台は清水寺。ここでそういった芸を見せているところに父が行き逢い、父であると名乗り出て再会する、という運びになります。
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<br>そういった再会の場面を描いていますから、このお能は最初から最後まで遊芸尽くしの曲となっています。
始めに花月が唄う恋の「小唄」、花を散らす鶯を射落とそうとする「弓の段」、しかし殺生戒は破れないと弓を置き舞う清水寺の縁起を謡い舞う「曲舞」。父と再開し旅立つ際には、地元の人間との名残にと「羯鼓」を打ち、自らが天狗に拐われ山々を巡ったこと、今ここで父と再会し、仏道修行に旅立てる喜びを舞い、終曲となります。
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<br>長いお能ではありませんが、型が多く、見応えがある作品です。

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『枕慈童』
あらすじ:
魏の文帝の臣下が、勅命により薬の水を尋ねて&#37192;縣山(てっけんざん)へと行き、霊水により、周の時代から七百年も生きているという慈童と出会う。慈童はその水の謂れを語り、その長寿を帝へと捧げ、仙家へと帰って行った。

ひとこと:
所は中国、&#37192;縣山。時は魏の時代が舞台となっています。出典は太平記。
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<br>この不思議な慈童は、もとは周の時代に穆王に仕えた慈童です。それが王の枕をまたいでしまったという罪で、遠流の身となります。そして流されたのが&#37192;縣山です。
ここは「帝城を去る三百里。山深くして鳥だにも鳴かず、雲暝くして虎狼充満せり。されば仮にも此山へ入る人の、生て帰るといふ事なし」という恐ろしい場所です。
慈童を哀れに思った帝は釈尊から伝えられたとういう普門品の内の四句を枕に書き与え、毎朝それを唱えるようにと伝えます。
慈童はその句を忘れないようにと、&#37192;縣山で菊の葉に書き付けます。その葉から流れ落ちた雫が谷の水に混ざり、長寿の薬の酒となったのだ、というのが薬の水の正体です。このことは重陽の節句の元となったのだそうです。
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<br>このお能はその霊酒の元となった枕、四句の偈の有り難さ、長寿の酒のめでたさ。といった、祝言性の強いものとなっています。
慈童も勅使と共に酒を飲み、舞を舞い、帝の長寿を祝って帰っていくのです。<br>
観世流にも枕慈童という曲がありますが、喜多流の枕慈童とは異なる曲です。

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『羽衣』
あらすじ:
三保の松原の漁師白龍が、松に美しい衣が掛かっているのを見つけ、持って帰ろうとする。そこへ天人がやって来て、それは天人の羽衣であるから返すようにと言うが、白龍は聞かない。天人がその衣が無ければ天に帰れないと嘆くと、哀れに思った白龍は、天人に衣を返す代わりに天人の舞楽を見せるようにと言う。天人は喜び、羽衣を着し舞を舞い、天上へと帰っていく。

ひとこと:
題材は有名な羽衣伝説。白鳥処女説話と呼ばれるものの一つです。
伝説なパターンがあり、男と結婚したりするものもありますが、お能ではほんの一時の邂逅です。
このお能では天人は清純なものとして描かれていますが、白龍もまた純粋な人間として描かれています。
一時は羽衣を手に入れ、「それは天人の羽衣であり、たやすく人間に与えられるものではない」と言われるも、では国の宝になそうと持って帰ろうとする。しかし天人の嘆く様を見て、やはり返そう、となるあたりが、白龍の人の良さを物語っています。
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<br>見どころは、前半のそういった羽衣を巡っての白龍と天人のやり取り。そして、羽衣を返してもらった天人が舞う舞楽です。
春霞たなびく三保の松原の美しい景色を謡い舞い、羽衣の袖を左へ右へと靡かせて、三保の松原から愛鷹山、そして富士の高嶺を越えて、徐々に霞に紛れて消えてく美しい情景を思い描きながら御覧ください。

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⇒⇒能用語の紹介
「小書」:
こがき、と読みます。通常とは異なる演出の際に、その演出の名前が演目の曲名の脇に小さく書かれます。
演技が変わったり、装束、作り物、詞章が変わったりします。
上でご紹介した羽衣にも小書があり、喜多流では「舞込」「霞留」「雲井之舞」「物着」などが羽衣の特殊演出として上演されています。
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